僕らは何者でもないのさ

多すぎ大人の選択肢

火曜22時という怪獣・モスラ(Interlude)

 私はリアルタイムでドラマを見られることが少ない。人より遅く会社に行ってるのだから、人より遅く帰るのは仕方のないこと。そんな自己管理とやかく言わないし言われたくない。

愚痴ではないです。

 

ひとまず、毎週火曜日の22時は録画予約がしてあって、だいたい週末にバーっと見るんです。『カルテット』のときも『逃げ恥』もそうだったんですけど。きょうは運がいいことに(?)、雨が降ったので、その録画を消費するのに最適でしたね。

今回は『あなたのことはそれほど

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リアルタイムの時間帯、

タイムラインを見ると「出産祝いに手を付けるとか、アリエナイ!!!!!」とか「逆にバレてないと思ってるのヤバくない???」とか「波瑠の目が大きい」とか、そういった言葉で溢れる。みんな楽しそうだな~って眺めていると、「もうチャンネル変えた」って意見もあるので逆にドキドキしたりする。

でも、いざ再生すると…うん、まあね。

 

このドラマを見るたびに自分は試されてるんじゃないかと思う。

 

なんだろうね、オープニングといい、『下町ロケット』の兼松衆が手掛けた劇中曲といい、「なに?このイージーリスニング感!?」っていう気分になる。そして、それが平然とした感じで続く。

「不倫」がテーマなのに、火照るわけではない、ちょっと高い平熱みたいな温度で繰り広げられる。もはや、日常シーンなんてボサノバアレンジのジブリサントラかよ!ってほどの安心感。

 

でも、

私たちってもう『カルテット』とか『逃げ恥』のように、2日間煮込みましたカレーみたいな濃さにやられちゃってるわけじゃん?『LA LA LAND』のオープニングが流れてきたら、もうワクワクするしかないわけじゃん?しかも、火曜22時ってもうみんな、「なんかあるんだこの時間は!」って、ドキドキを期待してしまうわけじゃない。怪獣映画みたいな気分なもんじゃない。そう、『モスラ』みたいな。(タイトルに繋げるの厳しいな)

 

だから、イージーリスニングはカフェと寝れない夜だけにしてくれっていう気分になるんです。

そんな怒りがこみ上げてきそうになると、もうひとりの私が囁くんだ。

 

「あんたが好きな、それらって安易すぎじゃない?」

 

って。

そこで、私はハッとなる。たしかに…。

昼ドラ=不倫で作り上げられた固定観念。古典的なホラー映画の手法が多用されてるときの退屈感。過激さに走るしかないB級アイドル。お決まりの4つ打ち曲しか出さない邦楽ロック感。「去年いろんなロックフェスに出たときに感じた、みんな同じような盛り上がりしかしないし、それでいいという感じ。それに対抗したい」by YONCE(うろ覚え)。(やっぱり、時代は『やすらぎの郷』なのかなぁ…)

ああ、流されやすい方に自分は傾いてきているのか…

 

 

~Interlude~

 

でも、このドラマ、いちおう盛り上がりポイントあります。

毎回、内面的窮地に追い込まれる美都(波瑠)。それを更に追い詰めるような狂人・涼太(東出昌大)。回の最終盤、涼太が美都に話しかける。

「子供欲しくない?」

それに美都は返す。

「いらないの。いまとかじゃなくて、ずっと…」 (3話より、セリフ曖昧)

 

涼太の苦虫を噛み潰すような表情にフォーカスする映像!そこで、ドン!

  


神様、僕は気づいてしまった - CQCQ

 

そうだよ。「お決まりの4つ打ち曲しか出さない邦楽ロック感」、別にめっちゃ好きなバンドじゃなくても盛り上がれる感じ、これだよ。まあ、「なんじゃ結局そうかい」って言いたい気持ちはあるだろうけど、いまの間は深く探らないで。

そして、私なりに『あなたのことはそれほど』のテンションをグラフ化すると。こう。

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ここまで考えて、あれ、この感じどこかで…と思う。あ、あれだな。

 


感覚ピエロ「拝啓、いつかの君へ」6th MV (ドラマ「ゆとりですがなにか」主題歌)

 

今年の夏、スペシャルドラマやるってよ『ゆとりですがなにか』。こっちは私なりに、こう。

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要するに、私たちは物語のはじめに、

「ここから先はクマ出没注意ですよ!」ならぬ「ここから先はエンターテイメントですよ!」っていう合図がほしいんじゃないかな。

だから、はじめに曲でグアーっと持ってきて麻痺らせて欲しい。兼松衆なら『NEWS23』くらい、できるんだから。

 

youtu.be

ですよね。

 

~Interlude終~

 

 

自問自答の闇は深い。

「4つ打ち善悪論」には終わりはないし、YONCEは「みんな好きなようにノろうぜ!」って言ってくる。

私だって、みんなが盛り上がるようなものがやっぱり好きだし、レキシのライブは最高だし。あれ?でも、レキシの「キャッツ」だってよくよく考えたら知らなかったら全然盛り上がれないじゃん。どっちなんだ?うーん、うーん。

そこで、私のなかの「エンタメ原理主義ジョニー」が暴れだす。

 

「おもしろいと思わせるなら何でもいいに決まってんだろ!!!」

 

ああ、正論。

 

まあ、つまりは、話が哲学的な方に脱線するほど、『あなたのことはそれほど』に期待してるよ!ってことで

では。

 

ゆとりですがなにか

ゆとりですがなにか

 

 頼むから、二階堂ふみとか出してこないでよ…って思ってる