『LA LA LAND』ってハッピーエンドでしたよね?
なんていうか…。トレンドから遅すぎますね。
まあエンドに関わる話だから、あえてみんなが見たぐらいにしたわけですよ(震え声)
- アーティスト: サントラ,ジャスティン・ハーウィッツ feat.エマ・ストーン,ジャスティン・ポール,ジャスティン・ハーウィッツ
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
- 発売日: 2017/02/17
- メディア: CD
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えっと、まずは余談を。この1ヶ月、いわゆる改編期でしたね。そうすると、いつも楽しんでいる連続ドラマが放送されないわけで、その代わりに単発ドラマとか普段見ないものを見る。僕がこの1ヶ月、主に楽しみにしていたのは、Amazonで見れた『不便な便利屋』とNHK-BSの『嘘なんてひとつもないの』でした。
後者は、まあ確かにどこかで見たことあるような、そんな感じのシチュエーションでしたが、でもまあ有名すぎるし、そこは別にどうでも良いですかね。
ところで、このドラマ見ていた人どれぐらいいるんでしょうね。はっきり言って僕の周りにはNHKの「ドラマ10」は見ていても、「プレミアムドラマ」や「プレミアムよるドラマ」もという人は皆無ですよ。でも、良いドラマが多いので頑張って欲しい。僕の好きな『昨夜のカレー、明日のパン』もその枠でした。
それでタイトルの件に戻ります。
『嘘なんて~』が始まった頃、遅ればせて『LA LA LAND』を見ました。
友人と見に行ったんですが、その友人が終わった直後ひと言、
「ハッピーエンドなら良かったのにな~」って。
え!ハッピーエンドだったじゃん!って僕は思ったんですが、僕の周りの総じて20代の人たちって、意外とそういう「ハッピーエンド?」ていう反応なわけです。
それで、そんなことを思い出していたら『嘘なんてひとつもないの』のエンドって『LA LA LAND』的だったなって思いました。パクリとかそういう話じゃないんですけど。
そもそも『LA LA LAND』のエンドの爽やかさも、『バタフライ・エフェクト』的なそれだと思うんですよね。
「リアルがフィクションを打ち勝つ」これがトレンドみたいな。
いろんなことが透けて見えてくる時代だから、甘いだけじゃ興ざめしちゃう。それはわかる気がします。アメリカだとより、そうなのかなとも。機密情報だのなんだのが出てきて、信用しきれない候補ばかり大統領選に出てきて、いちばんマシなのは”有言実行そう”なトランプかなってなったら、これがほんとに良いこと悪いこと全部に”有言実行”!
でも、ここ日本では、反対のトレンドもあるわけですよ。昨年、『君の名は。』が大ヒットしましたが、あれは完全にフィクションの勝利なわけじゃないですか。未曾有の災害から完全に救われるってのは。
『LA LA LAND』ていうのは、タイトルに「現実から遊離した精神状態」の意味を込めている(ってWikipediaにも書いてある)わけですよね。冒頭の高速道路のシーンはまさしくその提示なわけで。
『ラ・ラ・ランド』Music PV“Another day of sun"
作品自体の良い悪いじゃないけど、『君の名は。』完全にその状態にとどまろうっていう話じゃないですか。『LA LA LAND』も、LAでのふたりのラブロマンスにハッピーエンドを求めたら、一生「現実から遊離した精神状態」から出られないことを意味する。そこを求めている僕らってなんなんだろう。
そう思うと、僕たちは「リアル耐性」が弱い。僕を含めて、まずは自分で、自分のために、リアルを超えてサバイブしなきゃいけないというのを経験していないんだと思う。だから、「究極のエゴ = 夢追い人」というのを心から応援できないんだ。
(そんなことを一週間考えていたらシリア空爆ですよ。是非はともかく、アメリカ国民は本当にリアル耐性に強いと思う)
でも、『LA LA LAND』の評価が一方的に悪いじゃなくて、二分されるのは良いことだと思うんですよ。みんな、どこかで「遊離している」と思っているし、「夢」を諦めきれていない。でも、それをしっかり振り向かせるには、日本人はこじらせているんで、もっと回りくどい手法が良いのかなあ。
『嘘なんてひとつもないの』はOKAMOTO’Sの主題歌も良かったです。